大きな中庭を囲むように配された賃貸住宅棟と連続した専用住宅である。
新しく植栽された高さ5ｍのオリーブの木を楽しむように2層分の吹抜けを中庭側に持った、
より開放された、より明るい白いしっくい塗りの内部空間となっている。
それとは対象的に外部エントランスは素朴でやさしく力強い土入りの左官壁でその豊かな内部空間を包み込んでいる。
この内外の自然の素材、とりわけ手塗りの左官壁は昨今の均一された建築素材では感じとることの難しい－「豊かさ」－を備えていると思う。
住空間には欠かすことの出来ない必要な素材と思う。
（丸山 耕一）
