防火地域に建つ共同住宅で、３階で木造しかも、耐火構造である。
昨今、木造でありながら構造木の部分を不燃材で包み込む、街中の中大程度の規模ながら、木造で耐火構造のケースが多くみられるようになった。
これもその一例であるが、いずれにしても、その為みた目には構造上の木部の露出を基調としたいわゆる和風のデザイン－木の構造体を隠し大壁とし、
和風を加味したいわゆる吉田式の和風もあるが－というわけにはいかず、それを包み隠したいわゆる洋風のデザインに近いものにならざるを得ない。
もちろんそれ等を越えたモダニズムというデザイン手法もあるが、明治以来の洋のデザインの和風化が、まだ今日の日本の建築デザインの課題のように思え、
土を混ぜた左官材にその期待を託したつもりである。
和服ではない、日本らしい普段着の洋服のように－
