傾斜地の上に立つ賃貸集合住宅である。この建物は、最も景色が良く日当たりもよい南側がアプローチ兼中庭となっている。一番条件の良い場所にアプローチを作ることで、中庭がそれほど強く形成されていなくても日照・眺望を獲得することが可能となっている。 また、敷地が傾斜地の上のためクレーンも使用できず、手運びでの上棟など施工費にも困難があったが、建物を北側いっぱいまで寄せることで傾斜部分から建物を外し、宅地造成上、杭・基礎補強の必要がなくなり、安全性を保ちつつ施工費を削減することができた。 通常のアパートであれば、北側に共用廊下を作りアプローチとするが、中庭アパルトメントの南側にアプローチをとるという特徴が色々な面で非常に良い効果をもたらした。
